さよならワルシャワの街 その1
ワルシャワの思い出の景色と言うと…
一つに中央駅へ繋がる道路に点在する印象的なオブジェが思い浮かぶ。
歩道の真ん中にドーンと佇んでいる筒状の太い柱のようなもの。
リアルタイムでコマーシャル中のポスターが貼られていて、
時期が来るとまた新しいものが、
どんどん上に重ねて貼られていく感じだった。
(今現在は、少し新しい仕様になっているかも)
時々、ノリが入ったバケツとブラシを持ったおじさんが
お仕事をしているのを見掛けて、
ショパンコンクール時には、当宣伝ポスターが貼られていた思い出。
日本では、平たい板の上に並べられて貼られるポスターの印象だったので、
ワルシャワの街並み、ヨーロッパっぽいなぁ…と感じるものだった。
今ではIKEAも、中川家の漫才のネタにもなっているが、笑
私が滞在していた当時は、
まだ日本にも入ってきたばかりで?馴染みが無いお店だったので、
ワルシャワ店に初めて足を運んだ時は、
ほほほ〜(*⁰▿⁰*)とド新鮮に思った場所だった。
中心から程なく離れた距離には、大きなイオンのようなスーパーマーケットが
東西南北に5、6店舗ほどあったが、
ワルシャワのIKEAは更に郊外にあり、
しかーし車がなくても気軽に長距離無料バスで行けるサービスがあったので、
(↑日本の無料シャトルバスのレベルではない距離の運行)
最悪ド金欠でも行く事が可能だった。
リーズナブルなお値段の軽食が食べられるコーナーもあったので、
文字通り買い物帰りの市民で人気だった。
買い物形態が珍しくて、買えなくても楽しいというやつである。笑
当時は、子供部屋の家具コーナーに
童話『いばら姫』がテーマになったデザインシリーズがあって、
全て薔薇やカエルの模様がデコレーションされていて
とても可愛かった。しかも大人のコーナーの物より値段がかなり安い。
アパートを変わって必要になった際、
小さなカーペットとカーテンをこのコーナーで買った。
ただ宅配システムは無かったので、
両手で抱え長距離バスと地下鉄を必死の思いで乗り継いで
持ち帰った執念が懐かしい。
すごく気に入っていたので、ドイツに移る前
3人娘の松子さん&竹子さん&梅子さん、わかめちゃん&ロシアちゃんの
人形たちとともに、船便で日本へ送った。
船便は空輸に比べ輸送代がかなり安価だが、
届くまでに2〜3ヶ月掛かり、途中で無くなる可能性もあると聞いていて
覚悟もしていたけれど、本当に忘れた頃に突然無事日本に着いたようだ。
カーテンは母が手を入れて作り直し、
カーペットも今まだ思い出商品として健在している。
海向こうのスーパで買い物をしていると日本の過剰包装をもろ感じたり、
店員さんの接客の素晴らしさを懐かしく思うことも多々あった。
ベルトコンベアー式のレジが基本だが、
ピッ!とレジを通した後の商品をレーンの端までポォーンと投げ飛ばされるのは
よくあったが、怒る客もいないのが普通。笑
子供の文房具もざ・シンプルしか無かった(無印良品のよう)ので
一旦それを見慣れてしまうと、
日本製品の可愛い装飾や印刷が逆にキラキラし過ぎて
過剰に見えるほどだった。
テレビでは、ポケモンが吹き替えで放送されていたので
子供を取り巻く環境も今は大きく変わっていることだろうが、
先進国ノルウェーでは、
当時からシンプルな文具を使っていると聞いていたので、
文房具に限っては、アニメの浸透には反比例して
ポーランドもそのままシンプルを保っているのかな…
(その2に続く)