録音に想う


演奏音を録音するという観点でみると
それに一番不向きなのが「グランドピアノ(アコースティック)」である、という文言を
録音の機器専門家のサイトで記載されているのを目にし、
やはりそうなのかと、思わされたことがある。

その点、電子ピアノの場合は、電子機器同士の仕事になり、
当然相性が良いのでそのストレスがない。
ヘッドホンスタイルも若い人ならビジュアル的にも有効なアイテムになるだろう。

まだここ最近だったと思うが、
おススメで、とてもユニークなショート?動画に巡り合った。
確か…
ピアノ録音の音の聴き比べ とか表記されていたかと思う。

アイフォンver、外部マイクver、編集機能を使ったverの
それぞれの3つの条件でピアノ演奏を録った違いを明らかにしてくれていた。

証明がないものの、感じていたのはコレコレ、というような
どストライクの内容で、面白くすこぶる共感した。

(あくまで私の場合だが)
アイフォンの録音の場合、
まずピアノの音以外の録音特有?の雑音が耳に障り、いくらアコーギクを付けようが、そのまま変わらず録ってくれることはない。
そもそも楽器用マイクではないゆえ、録れる範囲に独自の限りがあるのだろう、
響きが消えたり、乾ききった音のみ残ったり…と、
仕上がりの音楽は、帯になりがち。

外部マイクの場合は、録音特有?の雑音は軽減されるが、
環境との兼ね合いによる設定を要し、選択を誤ると逆効果になる。
アコーギクは、アイフォンマイクより見えやすくなるが
録音スタジオと違い、
内部での吸音率が強い防音室での利用は、あまり向かないのでは?という印象。
ただ、外部マイクで取り込んだ信号は、パソコンで編集するのが、
本来のやり方なのだろうから、
それを駆使すれば、帯化は調整出来るのだろう。

残念なことに私にはそんな編集するパソコンの知識はない。
すなわち編集機能の場合というのは、経験値がゼロなのだが
昨今Youtubeで聴く演奏には
このショートの編集機能を使ったverと同じに聴こえるものが多い。
エコーが異常に豊潤だ。

しかし、そんな豊潤さも普通にみられる傾向になってきている。
私はその違和感になかなか慣れないが、
現実に無いエコーを付けることは、いまや普通だと捉えた方が気が楽になるのだろう。
有名ユーチューバーのライブ配信も、トークと演奏でエコー切り替えしているのが分かる。
いつだったか、編集に出したらミスった音まで直ってました、、
と言う感想を文字で見たことも。

以前、友人が「この演奏が好きで最近聞いている」と言ったものを聴いた時、
「これってすごいエコー掛かってけど、承知で聴いてるの?」と
尋ねてみたところ
「なんと?!」と、まったく気が付いていなかった。

「寝る前にこれ聴いてるんだよ、響きが良くて」と年輩のオジ様が
言っていたものも、エコーたっぷりの演奏動画だった。
響き=エコーが奏者の演奏音だと信じている様子だったが、
実際、エコーにはそんな良い気分にさせる部分もあるのだろう。
お風呂で歌うと、いつもよりいい感じになるように。

3つの条件の違いをあげてくれたピアニストさんも
これからの時代は、編集する技術も必須になるのかもと文字にしていた。

バラバラの演奏を一気に弾いているかの如く
編集で上手く繫いでいる動画に、
完璧な演奏、これは凄い、というような
コメントが付くのは、正直なんとも言えない歪みを感じてしまうが、

そんなこだわりばかりを並べていないで
エコーへの違和感と抵抗を拭っていくアタマも
必要な時代になったんだなと感じている、今日この頃である。